(株)コスモス薬品【3349】
ディスカウントドラッグストアのコスモスを運営しています。東京都の出店数は11店舗と少なめですが、全国には約1,500の店舗数を誇っています。
どんな会社?
九州を地盤に活動しているディスカウント型のドラッグストアです。全国に1,511店舗(2024年8月時点)を構え、その半数近くが九州の店舗です。毎月10店舗近くの新規出店をしており、店舗数の拡大が続いています。
ここ最近は関東への出店にも意欲を示していますが、東京都にあるのはわずか11店舗と途上段階です。ただ、渋谷区の広尾駅店や新宿区の歌舞伎一丁目店などの一等地に出店しています。私の生活圏の世田谷区では祖師谷と上野毛の2店舗で、上野毛には駐車場があるので利用がしやすいです。
ディスカウント
ディスカウントというのは、計画的に大量仕入れを行い安価に提供することを指します。そのため品揃えには限りがありますが、メーカー品であっても割引率が非常に良いので消費者から大変喜ばれるお店なのが特徴です。
有名どころで言うとコストコやオーケーストア、ドン・キホーテ、ビッグエーあたりが該当します。基本的にはスーパーで見かけることが多いですが、コスモス薬品はディスカウント”ドラッグストア”という立ち位置です。
食料品
最近のドラッグストアは、薬以外にも食材や日用品も販売している地域に密着したスーパーのような役割も担っています。
コスモス薬品はその中でも食料品に力を入れており、その安さは他社を寄せ付けません。そのため全体の売上高に対する食料品の比率が高めで、メーカー品だけではなくプライベートブランド(PB商品)も豊富に展開しています。
株式情報
本社は福岡県福岡市に位置し、決算月は5月です。投資金額は100万円を超えるため、ハードルが高いです。魅力的だった株主優待も2024年5月権利を以て廃止となりました。配当金も良くないので中々難しい局面ですが、過去の優待情報等を参考に紹介します。
株主優待
権利確定月:5月 11月 年2回(廃止済)
保有数 | 1年未満 | 1年以上 |
---|---|---|
100株 | ¥5,000 | ¥7,500 |
権利区分は100株のみで長期保有特典も設けられていました。贈呈品は自社で使用できるお買物券(500円単位)でした。
とても魅力的な株主優待でしたが、全国に店舗を構えているわけではありませんので、そういう方向けに交換制度も設けています。全国共通おこめ券10kg(1年未満)又は15kg(1年以上)に交換可能です。おこめ券は有効期限がありませんので、そういった視点からもありがたいです。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 | ¥13,640 | 2024年8月時点 |
100株 | ¥1,364,000 | |
株主優待 | ¥0 | |
配当金 | ¥13,000 | |
利回り | 0.95% |
株主優待が廃止となったことから、配当利回りのみとなり、約0.9%と低還元銘柄です。株主優待が実施されていた時でも1%台だったので、利回りとしてはいずれにしてもといった感じです。
株価は浮き沈みが激しく、2021年は200万円、2022年は150万円、2023年4月に120万円と底値まで下がる程、値動きが大きいです。株主優待の廃止に伴い12,000円を割った局面もありましたが、何とか持ちこたえている状況です。
ただ、業績自体は売上高や利益の上昇が見込め、増配も毎年行えるほどの安定ぶりを見せています。株主優待目当ての投資は完全に無くなり、キャピタルゲインを期待した投資もリスクが大きそうです。
上野毛店(世田谷区)
コスモス薬品は東京都に構えている店舗数が少なく数える程度です。医薬品を買うにしても、そんなに頻繁に購入するものではないため、株主優待の消費に少し困ります。
新宿にある歌舞伎一丁目店で何度か買い物をしたことがありますが、購入しても数千円・・・。と悩んでいたところ自動車のアクセスも良い上野毛店を見つけたので実際に行ってきました。
東急電鉄の上野毛駅から徒歩6分程度に到着する大型のディスカウントストアです。裏には駐車場が12台用意されており、この地価の高いエリアでこれほどの駐車台数を確保されているのは素晴らしいです。
調剤薬局
お店に入ると左手側に調剤薬局が併設されており、全国の処方箋に対応しています。薬局は薬剤師さんが勤務されている時間だけなので、利用可能時間は限られてしまいますが、それでも地域のかかりつけ薬局としての存在意義は高いです。
また、医薬品関係の品揃えも豊富で、多くの製品が陳列されています。人によって合う製品が異なりますので、このように選択肢が豊富だと何かあった時の安心感は心強いですね。
スーパー顔負けの品揃え
店内を更に入ってみると、品揃えの多さにまず驚きます。日用品や医薬品はもちろんのこと、野菜から冷凍食品、チルド食品まで様々なラインナップが陳列されています。
最初の方にも記述しましたが「食料品に力を入れている」という方針に納得です。しかも値札もお買い求めやすくなっており、さすがはディスカウントストアです。
ただ、お肉やお魚などの生鮮食品は見当たりませんでしたので、そこはスーパーに勝てない分野ですが、ここまで豊富な品揃えを都心で見かけることは稀有です。また、ドラッグストア特有の化粧品コーナーが充実しているのも女性視点ではとてもありがたい存在ですね。
ベビー用品
店外の一角にベビー用品や介護用品のオムツも多く陳列されています。嵩張る商品なのでスペース的に難しいのかもしれませんが、外にあるため”埃まみれ”です・・・。包装されているとはいえ、ベビーフードにも埃が被っているので、この頃は購入する気がなくなりました。
ベビー用のオムツのまとめ買いに重宝していましたが、商品管理に難ありなのが残念です。
支払いは現金のみ
コスモス薬品の近くには、マツモトキヨシとトモズが近隣に位置しており、3店舗が競合しています。その中でもコスモス薬品の品揃えは他社を圧倒しつつ、上野毛という立地でありながら、値段が安価でお買い求めやすいです。
なお、支払いは「現金のみ」に限られています。カード決済手数料を削減して、より安く消費者に提供するための策によく使われる手法です。ただ、利便性を考えると現金を持つ機会が少なくなってきているので、決済ツールが豊富なお店に人が流れてしまう感も否めません。
ちょい買いをする場合はマツキヨやトモズで、まとめ買いする時はコスモスで、と上手い具合に棲み分けが出来ているのかもしれません。