ジャパンマテリアル(株)【6055】
半導体や液晶関連向けなどの最先端工場に必要不可欠なライフラインのガス等を供給している企業です。
どんな会社?
インフラ企業は一般家庭向けに電気、ガス、水道などをそれぞれの企業が供給することが多いですが、一括管理を生業としています。
半導体などの生産工程で必要となる特殊ガス、超純水、薬品、電力、空調等のライフラインは、それぞれの分野を各企業と契約して運営管理をするところを、ジャパンマテリアルはそれらを一手に引き受け、一括管理の供給を実現しています。
全てのものを一社で管理をするとリスクヘッジ的にどうなのだろう・・・?という側面もありますが、工場運転管理をアウトソーシングできると製品開発や生産に注力でき効率的な事業展開が可能となります。
半導体整備工場等のライフラインは特殊なため、それを担える企業は大変重宝されています。
株式情報
本社は三重県三重郡に位置し、決算月は3月です。株主優待は2023年9月権利を以って廃止となりました。配当金は出ていますので、紹介します。
株主優待(廃止)
権利確定月:9月 年1回
保有数 | 株主優待 |
---|---|
100株 | ¥1,000 |
1,000株 | ¥3,000 |
5,000株 | ¥5,000 |
株主優待は残念ながら廃止となりましたが、以前までの権利区分は上表の通り3つで、株主優待の利回りをメインに考えると100株一択でした。
クオカードの汎用性は高く有効期限もないので株主優待として新設されることも多いですが、廃止もなりやすいことで有名です。
ジャパンマテリアルは2014年から2023年まで10年間の実施期間でした。これまで提供して頂いたことに感謝ですね。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 | ¥2,375 | 2023年11月時点 |
100株 | ¥237,500 | |
株主優待 | ¥0 | |
配当金 | ¥2,000 | |
利回り | 0.84% |
株主優待が廃止となっても金額は微々たるもので、利回りも低還元銘柄でした。配当利回りは1%未満なので、インカムゲインが望みにくい銘柄です。
その背景には、1999年設立し上場2011年と比較的若い企業のため、利益は配当ではなく事業投資へ回しています。上場してから約10年少々経ちますが、売上高、営業利益、当期純利益は右肩上がりを続け、2021年は60億円の黒字となりました。
そのため、株価上昇のキャピタルゲインを期待した投資方法になるかと思います。2022年3月下旬のウクライナ情勢で一旦は株価が急降下しましたが、その後は順調に買い戻しが進み2,000円台の大台を突破しました。株主優待の廃止に伴う適時開示を以っても2,000円を下回らず、早々に反発して株価が戻っています。
株主優待を廃止したことにより、余計な管理やコストが取り除かれたという側面もありますから、今後の業績や株価にも期待したいところです。