テンアライド(株)【8207】
居酒屋のチェーン店を経営し、天狗ブランドを首都圏に展開しています。ランチ営業も行っているので行きやすいお店が多いです。
どんな会社?
首都圏をメインに展開している居酒屋チェーンです。東京・神奈川・埼玉・千葉・静岡・愛知・大阪・京都に出店していますが、全国的に使えるわけではないため知らない方も多いかもしれません。
レストラン営業
居酒屋のみに注力しているわけではなく、レストラン事業で”和食れすとらん旬鮮だいにんぐ天狗”というブランドも展開しています。いずれによせ天狗という名称は外れませんが夜も定食が食べられるのは個人的には嬉しくて良く通っています。
”おひつご飯”の美味しさに惹かれて、毎月のようにお食事を楽しんでいました。
セントラルキッチン
2015年頃にセントラルキッチンの移転を行い、一時業績が傾きました。
セントラルキッチンのメリットは食品加工の効率化・平準化にあります。どこの店舗でも、いつも同じような味を提供できることは、チェーン店にとって重要な要素です。テング系列のご飯は好きなメニューが多いので今後も期待しています。
ホワイト企業への取り組み
外食産業の大半がブラック企業という構図が出来上がりつつあるのが残念ですが、この頃は働き方改革のおかげで徐々に従業員重視の改革が進んでいますが、テンアライドは”働き方改革”が叫ばれる以前から、従業員への待遇は良い会社と評判でした。
優先順位は、1に従業員、2にお客様、3に株主
以前のテンアライド公式HPの代表取締役の挨拶文章にアップされていた文言です。従業員を1位にしているのは非常に好感が持てますよね。
働いている人が生き生きと接客していれば、必然的にお客さんも気持ちよく食事が出来ますし、それが業績に繋がって株主への利益還元にもなります。ですが、業績が芳しくないのはなぜでしょうか(笑
営業時間
ホワイト企業への取り組み、というわけではありませんがテンアライド系列の居酒屋の営業時間は概ね23:30には終わっています。他企業だと始発の翌5時まで営業しているところもある中で、従業員に深夜の負担をかけさせず0時前には終わるのは先駆的な取組を早々に実現しました。
また、年末年始の営業も12月31日と1月1日は全店舗で休業し、1月2日以降は店舗によりますが3が日までお休みにしている店舗もあります。社員も従業員も十二分に休める環境が整いつつあります。
福利厚生
年間休日は118日と記されています。一年の休日は、カレンダー通りであれば約120日です。飲食サービスは土日も営業しなければなりませんが、しっかりと休みが取れる風土が形成されています。さらに言えば、夏休みや冬休みまで取れる制度が出来上がっています。優先順位1位の従業員に手厚い体制を整えているのは他企業にも見習ってほしいものですね。
株式情報
本社は東京都目黒区に位置しており、決算月は3月です。株主優待は自社グループで使用できるお食事券が頂けます。配当金も出ていますので、それぞれ紹介します。
株主優待
権利確定月:3月 9月 年2回
保有数 | 株主優待 | 長期保有 |
---|---|---|
100株 | ¥1,000 | – |
500株 | ¥5,000 | |
1,000株 | ¥10,000 | |
1,500株 | ¥15,000 | +¥3,000 |
2023年6月20日付で1,500株が新設されました。基本的には保有数に比例して株主優待額も上がっていきます。1,500株に至っては長期保有特典が追加でも設けられ+3,000円が頂けるようになるので、最大利回りは1,500株となります。
私は1,500株保有なので、年間30,000円分のお食事を楽しんでいます。
年2回なので半年毎にお食事券が届きます。以前までは有効期限も6月30日と12月30日でしたが、有効期限間近の来店が多いことから有効期限が6ヶ月→8ヶ月に延長されました。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 | ¥272 | 2024年12月時点 |
100株 | ¥27,200 | |
株主優待 | ¥2,000 | |
配当金 | ¥0 | |
利回り | 7.35% |
コロナ禍以前より業績は芳しくないことから無配が続いていますが、株主優待単体の利回りは約7.3%と高還元銘柄です。生活圏に天狗のお店があるのであれば保有検討はありかと思いますが、配当金を出せる体力は得てほしいものです。
なお、2012年頃は黒字決算で当期純利益は+3億円前後でした。その前後の配当金は1株あたり2円程度でしたので、黒字を安定的に達成すれば復配の見込みもありそうです。ただ直近の業績は2,000万円の黒字予想で、翌来期は1億円の黒字を見込んでいます。それでも業績安定とは程遠いので、当分の間は配当金は望めないものと思われます。