【2705】大戸屋ホールディングス 株主優待が届きました。

大戸屋ホールディングス 株主優待

(株)大戸屋ホールディングス【2705】

お家騒動から大戸屋の体制は崩壊しました。2020年11月にコロワイドに吸収され、コロワイドグループの傘下に入り、一から出直しています。

目次

どんな会社?

日本のおかさんの味を追及している「定食屋さん」で、以前のホームページには以下のように掲載されていました。

 

ちゃんとごはん。大戸屋

私たちのお手本は、「にっぽんの食卓ごはん」。

おかあさんの、そのまたおかあさんたちが

こどもの健康を想いながら

(吸収合併前)

 

ちゃんとすこやか。大戸屋

これまでも、そしてこれからも。

私たちがずっと大切にしていくこと。

それは、人の健康を第一に考えること。

(吸収合併後)

 

コロワイドの一員になったことで、色々と体制の見直しが始まっています。

買収前の提供方針

大戸屋の食事提供にはこだわりがあり、下表のような手順を行っていました。

手順 作業内容
1 野菜を洗う
2 出汁を取る
3 漬け込み、仕込みをする。
4 焼く、煮る、調理する。
5 ひと手間を加えて提供する

この作業を全て、お店のキッチンでやっていました。一般家庭では普通のことですが、外食チェーン店でここまで手の込んだことをやるのはあまりないかと思います。

多くの場合は、セントラルキッチンを取り入れて、店内では調理済みのパックを焼く、レンジで済ませる。といった方針を取ることが多いです。

セントラルキッチンが悪いわけではありませんが、料理はひと手間を加えた方が断然美味しくなりますよね。でも、その分提供スピードが落ちてしまうジレンマです。

その点を踏まえても大戸屋は少し時間がかかり、ひと手間分のコスト増が生じたとしても「お母さんの味」にこだわっていました。

どちらが良いかは個人の好みによるので、何とも言い難いですが、業績の数字は正直なもので、徐々に右肩下がりになっていきました。

コロワイドの介入

コロワイドに付け入る隙を与えてしまったのが、大戸屋のお家騒動です。簡単に言うと、創業主が亡くなった際に経営陣がその親族をないがしろにした。という言葉に尽きます。

この大義名分をもってコロワイドは創業家の親族を取り込み、敵対的な買収を実施し大戸屋を傘下にしました。お家騒動については、以下の記事をご参照ください。

買収後の方針

2020年11月の買収後、中期計画として3年間で体制構築を進めていきます。

まずはセントラルキッチンの導入です。親会社であるコロワイドが生産しているパック調理が開始されることになります。

ただし、大戸屋が従来から大切にしていた現場オペレーションの取り組みはそのままです。非効率であったカット野菜等はセントラルキッチンで調理されたものを使用する方向性となっています。

その他にコスト面や効率面を重視して大戸屋の改革がスタートしていきます。

今まで提供に12分以上要していたメニューを全て11分台で提供するよう、調理過程の見直しが行われ、料理提供のスピード向上を図っています。まずは3年間という中期計画を掲げましたが、2024年現在は売上高も伸び続け、増収増益を果たしています。

当期純利益も2015年~2020年が約200億円~300億円だったのが、2023年は1,400億円で2024年は1,300億円(予想)と大幅な黒字を実現しています。

株式情報

本社は神奈川県横浜市に位置し、決算月は3月です。買収されても大戸屋の株主優待は継続的に実施されていますので、配当金と併せて見ていきましょう。

株主優待

権利確定月:3月 9月 年2回

保有数 株主優待
100株 ¥4,000
500株 ¥20,000

権利区分は、100株と500株の2つで贈呈される金額は比例して上昇します。

使用方法はコロワイドグループと同じでカードが贈呈され、基準日が到達次第ポイントが加算されていく仕様になっています。

また、コロワイドの傘下に入ったことにより株主優待は大幅拡充を遂げています。

買収前

権利確定月:3月 年1回

保有数 3年未満 3年以上
100株 ¥2,500 ¥3,000
500株 ¥6,500 ¥7,500
1,000株 ¥13,000 ¥14,000

区分は3つあり、長期保有特典も設けられておりました。私は100株保有の3年以上だったので、+500円と少しの恩恵でしたがありがたく頂戴していました。

買収後は、1,000株の区分がなくなり500株までとなり、年1回だったのが年2回に変わり、贈呈金額も従来の3,000円から8,000円と約2.7倍になりました。

これは、大戸屋とコロワイドの買収合戦が行われた際に、両社が個人投資家を取り込もうとした成果でもあり、コロワイドが買収成功した際には株主優待の拡充を約束していました。

なお、大戸屋も買収を阻止した場合も株主優待の拡充を約束しています。その時の買収合戦時に行われたアンケート調査と拡充を約束した金額は下表のとおりです。

保有数 コロワイド 大戸屋
100株 5,000円 6,000円
500株 40,000円 15,000円
1,000株 40,000円 28,000円

コロワイドはしっかりと約束以上の拡充を行っており、有言実行しています。

利回り

項目 金額 備考
1株 ¥5,050 2024年10月時点
100株 ¥505,000  
株主優待 ¥8,000  
配当金 ¥500  
利回り 1.68%  

株価はかつての1,000円台を優に越して、5,000円台に突入しています。業績の回復に伴い、復配も実現しています。株価上昇に伴って総利回りは減少していますが、かつての年間配当額は1株25円=30円でしたので、まだまだ期待したいところです。

以前までは100株の年間配当額は2,500円~3,000円でした。ただ、そこまで増配されたとしても総利回りは約2.1%程度なので高還元銘柄というわけではありません。それでも株主優待8,000円分は十分魅力的ですけどね。

以前の株主優待券

大戸屋ホールディングス 株主優待券

もう見ることはなくなった大戸屋の株主優待券です。記念のアップです。

お食事体験記

大戸屋のお食事については、以下の記事にまとめてありますので、ご興味がある方はご覧ください。

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