(株)AFC-HD アムスライフサイエンス【2927】
健康食品や化粧品を販売している会社で、自社ブランド品も開発しています。通販や卸に力を入れており、株主優待もカタログ商品に使用できる無料券・割引券です。
どんな会社?
健康食品のOEMを手掛け、数多くのグループを束ねています。
No | 会社名 | 特徴 |
---|---|---|
1 | エーエフシー | 健康食品・化粧品 |
2 | 本草製薬 | 医薬品の製造・販売 |
3 | 日本予防医学研究所 | 研究・企画・設計 |
4 | けんこうTV | 広報、企画・制作 |
5 | なすび | 飲食業 |
組織改編等もありますが、上表以外にも不動産業・建築業・宝飾品・イベント企画など多ジャンルを展開しており、医薬品等の本格的な医業にも参入しているのは凄いです。
漢方薬も手掛けており自然素材への取り組みが強みですが、正直なところ知名度はイマイチな感じがします。やはりドラッグストアに置かれているか否かの違いは大きいです。
株式情報
本社は静岡県静岡市に位置し、決算月は8月です。
株主優待は自社商品のカタログから選択できますが、株主優待の改悪が続いています。その代わり増配による株主還元に移行していますので、それぞれ紹介します。
株主優待
権利確定月:2月 8月 年2回
保有数 | 株主優待 | 割引券 |
---|---|---|
100株 | – | ¥5,000 |
1,000株 | ¥5,000 | |
2,000株 | ¥10,000 | |
3,000株 | ¥15,000 |
株主優待は改悪が続いており、配当金による株主還元の方針を示しています。頂ける優待券のメインは商品券で、サプリメント等も多く販売しているため利用しやすいです。
1,000株以上から頂ける商品引換券です。税込5,000円まで交換可能で何枚でも使用可能です。ただし、割引券との併用はできません。
こちらはあまり使用することがない2,500円分の割引券です。1回の注文につき1枚のみと5,000円以上のお会計が条件となっています。
送料は330円かかりますが、割引後の金額が税込4,400円で送料無料です。定期的に利用される方であれば嬉しいですが、一般的には使うことがない株主優待券です。
優待改悪の変遷
時期 | 1,000株 | 贈呈数 |
---|---|---|
2016年 | ¥30,000 | 2回 |
2017年2月 | ¥30,000 | 1回 |
2019年8月 | ¥15,000 | 2回 |
2022年2月 | ¥10,000 | 2回 |
2023年2月6日 | ¥0 | 0回 |
2023年2月16日 | ¥5,000 | 2回 |
株主優待として一番人気があった時期は2016年以前で、年額60,000円と大盤振る舞いでした。公式HPにも「健康食品や化粧品と交換できるので株主になりませんか?」と掲載されていた程でした。
そんな掲載とは裏腹に株主優待の贈呈額は下落を辿る一方で、60,000円→30,000円→20,000円→0円→10,000円の84%減と、改悪の連続です。
2023年2月には1,000株も0円とする通知が発出されましたが、既存株主から大バッシングの嵐となり10日後に見直しが入りました。その時の通知文は以下のとおりです。
「2023年2月6日公表「株主優待制度の変更に関するお知らせ」のとおり、ご案内をさせて頂きましたが、株主の皆様から多数の否定的なご意見を頂き、株主優待に対する期待の高さを痛感いたしました。株主優待について再度検討し、以下のとおりとさせて頂きます。」
自社商品を体験できるので株主になりませんか。とPRをかけているのに「多数の否定的なご意見を頂き、株主優待に対する期待の高さを痛感いたしました。」というのは訳が分かりませんね・・・笑
なお、株主還元は株主還元は配当金に方針転換しています。それでは配当金がどの程度増額しているのか検証してみましょう。
配当の変遷
時期 | 1株配当 |
---|---|
2016年 | ¥15 |
2017年 | ¥10 |
2019年 | ¥25 |
2022年 | ¥30 |
2023年 | ¥27.5 |
主に株主優待が改悪された年の配当金の推移は上表のとおりです。
2016年の15円から2022年の30円まで2倍に増配され、株主還元の方針が配当金にシフトされているのが分かります。2023年は減配しましたが、2024年期は1株30円に戻しました。
なお、株主優待の変更理由は「株主の皆様から、配当金の割合を多くして欲しいとのご要望を数多く頂いたため、株主優待制度を変更いたします。」とのことです。株式会社の性質上、大株主になればなるほど株主優待の恩恵は低くなるので、配当金重視になる方向性も理解できます。
優待カタログで欲しい商品が少なければ、その人にとっての価値は下振れしますからね。それでも優待改悪に伴う株価下落を嫌う人の方が多いと思いますが、バランスのとり方が難しいですね。
野菜の極
2022年以降のラインナップは「野菜と果実の極」が外れ「野菜の極」のみになりました。果物が入っていないと甘さが控えめになり、美味しさも半減かな?と思っていましたが、そんなことはなくツブツブ感がクセになる美味しさは変わらずでした。
野菜と果実の極
毎回注文していた「国産 野菜と果実の極」です。昔は大量の野菜ジュースが頂けていましたが、株主優待改悪後は1箱になってしまいました。ただ、デルモンテの野菜ジュースの美味しさは変わらないので楽しんでいます。
プロポリスのど飴
乾燥する季節に必須アイテムであるのど飴を頂きました。プロポリスのど飴は食べたことがなかったので興味津々でしたが、ピリッとした感じがクセになります。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 |
¥825 |
2024年1月時点 |
1,000株 | ¥825,000 | |
株主優待 | ¥10,000 | |
配当金 | ¥30,000 | |
利回り | 4.85% |
株主優待を考慮すると1,000株以上が前提となるため、80万円を超える投資金額が必要です。年間で40,000円の株主還元が行われ、総利回りは約4.8%と高還元銘柄です。
株主優待は改悪続きで配当金の増配もパッとしませんが、売上高や利益は増加傾向です。
今後の展望
健康食品事業は国内市場が頭打ちの状態で、今後の成長は見込めないと考えているようです。そこで多角化戦略に舵を切り、海外での給食事業や旅行会社、日本語学校などを展開しています。
売上は微々たるもので、立ち上げ当初なので赤字です。主力であるヘルスケア事業とのシナジー効果がどの程度生まれるのか見当が付きませんが、今後の決算は注意深く見ていきたいところです。
また、子会社の百貨店事業を手掛ける”さいか屋”は赤字続きでしたが、ようやく黒字に返り咲きました。主な理由はテナント出店にヤマダデンキが入ってきたということで客数が増えたことによるようです。更なる強力なテナント獲得も予定しているようで、来期も黒字予想となっています。