【7522】ワタミ 株主優待が届きました。

ワタミから株主優待が届きました。

ワタミ(株)【7522】

居酒屋のワタミと言えば知名度は抜群です。一時は社長の職を退いた渡邉美樹氏も先陣を切って組織改革に勤しんでいます。

目次

どんな会社?

創業者は渡邊美樹で、衆議院議員を2013年から2019年まで在任していたことでも有名な方です。国会答弁も含め色々な意味で多くの話題が挙がりました。

2021年10月1日に社長として復帰されることが公表され、あれほど世間を賑わした方が、どのような動きを辿るのか楽しみでもあります。なお、事業は居酒屋チェーンを主力としていましたが、コロナの影響から”焼肉事業”主体の舵取りが行われています。

ブラック企業

国会答弁の中で特に問題となったのが過労死問題ですが、2018年の出来事なので記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。

それ以外にもテレビ番組の発言や雑誌等のインタビューでは相次ぐ失言で”ブラック企業=ワタミ”が一般社会の認識になっています。しかし、事業自体は飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長しています。介護事業も手掛けていましたが、事業改革のために2015年12月に損保ジャパンへ売却しました。

ブランド力回復へ

その後、働き方改革の先駆者で労働環境の改善に取り組んだことから、「ホワイト企業へ変貌を遂げた」と評価する人もいます。

ブラック企業と呼ばれた時期の離職率は40%を超えていましたが、改革後は10%未満になりました。外食企業の平均的な離職率は約30%ですので驚異の数字です。

ワタミの公式ホームページ(参考URL:コンプライアンス)にはコンプライアンス委員会報告書が掲載されており、当初は離職者数・残業時間・公休取得の3本柱で報告していましたが、2023年からは離職者は外れています。もしかしたら離職率が上昇しているのかもしれませんね。

脱ワタミ

会社名はワタミに変わりはありませんが、主力であった和民・わたみん家の名称は使われなくなりました。いくら労働環境を是正しても過去の過ちが消えるわけではありませんし、悪いイメージが完全に払拭される日が来るのかも難しいところです。

そのような状況で「わたみ」というキーワードが入っているだけで条件反射的に避ける人も一定数はいたことは否めません。そのイメージを脱却するためには新ブランドの立ち上げが一番の近道です。その筆頭となったのがミライザカ・鳥メロです。

店名 2016年 2017年 2018年 2019年
和民 202 137 88 35 -167
わたみん家 103 84 2 0 -103
ミライザカ 39 102 154 209 170
鳥メロ 51 123 140 151 100

決算説明会資料 | IRライブラリー | 株主・投資家情報 | ワタミ株式会社

和民がミライザカに、わたみん家が鳥メロに転換されているようで、この脱ワタミの戦略は大成功し、かつての活気を取り戻しつつあるようです。そして前述しましたが、居酒屋を焼肉へ転換していく動きが見られています。

農業改革

ワタミは第6次産業を提唱しており、環境対応・再生エネルギー等に力を入れています。更に農業テーマパークを岩手県陸前高田市に新設されました。その名は”ワタミオーガニックランド”です。脱ワタミを掲げて店舗転換をここまで進めていましたが、ここでワタミの名前が戻ってきました 笑

これを足掛かりに上手くいくことを願います。

サブウェイを子会社化

2024年10月に日本サブウェイを完全子会社化しました。現在は約200店舗を展開していますが、今後20年間で3,000店舗まで拡大する方針を示しています。

“ワタミオーガニック”とサブウェイのフレッシュな野菜の相乗効果が期待できますし、美幌グラスフェッドもサブウェイに売り出すようです。こちらも低カロリーでサッパリしているため、コンセプトにはピッタリ合うアイスです。今後の展開に期待したいところです。

株式情報

本社は東京都大田区に位置しており、決算月は3月です。知名度は抜群で誰もが知る企業となり、東証プライムに上場しています。マンパワーの企業でもあるので、従業員数も多く抱えています。

株主優待

権利確定月:3月 9月 年2回

保有数 株主優待
100株 ¥4,000
300株 ¥7,000
500株 ¥10,000
1,000株 ¥15,000

1枚500円券として贈呈されますが、2021年から下表の使用制限が付きました。

No 使用制限
1 お一人様1日1回1枚まで
2 ランチタイムの使用不可

私はランチの使用をメインにしていたので、残念な改悪となってしまいました。ワタミの宅食というサービスでも使用制限がついてしまったので、利便性は著しく低下しています。

株主優待券は冊子に付属しています。商品交換も改悪の一途を辿っています。

株主優待券は冊子に付属しています。
商品交換も改悪の一途を辿っています。

株主優待券は、このように株主通信の冊子に綴られている珍しい仕様です。資料を開かないと取れませんので、少しでも目に止めてほしいという企業からのメッセージでしょうか。ほとんどの会社が別封ですからご注意ください。

私は100株なので4,000円分を頂いていますが、使用制限が付いてから商品交換をしています。この商品交換も改悪が続いている状況です。

交換商品

株主優待券と交換した商品は以下の記事にまとめています。

利回り

項目 金額 備考
1株 ¥1,027 2024年11月時点
100株 ¥102,700  
株主優待 ¥8,000  
配当金 ¥1,000  
利回り 8.76%  

株主優待を額面通りで捉えると総利回りは約8.7%と高還元銘柄ですが、株主優待改悪に伴い半額以下の価値と思われます。配当金2021年に無配へ転落しましたが、翌年の2022年には復配に持ち直しました。

4,000円分の株主優待との交換商品は、スゴイモ(税込500円)と落花生(税込950円)などの関連商品なので、約1,500円です。9,000円分では、グラスフェッドアイス6個(3,000円相当)が頂けます。どちらにしても利回りが大幅に減少します。

株価の復調を期待したいところですが、1,250円の壁に阻まれて下げに転じています。800円台が底値と思われるので、レンジ幅はそこまで大きくありません。

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