(株)伊藤園【2593】
皆さんご存じの伊藤園です。飲料メーカーで、茶葉製品や緑茶飲料に非常に大きなシェアを獲得しています。
どんな会社?
1966年に設立され、お茶の飲料販売を主として展開してきました。中国と輸入代理店契約を結び、日本で初めてウーロン茶を販売した会社としても知られています。
お茶
茶畑の広がったCMは伊藤園の代名詞です。筆頭ブランドは「お~いお茶」で誰もが飲んだことのある緑茶でしょう。
お茶絡みで言うと鶴瓶の顔がパッケージ(通称:鶴瓶の麦茶)になっている健康ミネラル麦茶も絶大の人気を誇っており、最も販売される麦茶飲料としてギネス世界記録に登録されています。
私も麦茶の中では健康ミネラル麦茶が一番好きですが、コカ・コーラ社が販売開始している「やかんの麦茶」も凄まじい勢いで販売数を上げてきています。
コーヒー
お茶が主力ではありますが、野菜や果物を使ったジュースも多く展開しています。
その他にも多角化としてタリーズコーヒーを傘下に置いています。コンビニでも手軽に買えますから馴染み深いと思いますが、タリーズはアメリカのコーヒーチェン店です。
一時は人気チェーン店でしたが2013年の倒産後に売却され、2018年には店舗が完全閉店しており、現在は市販コーヒーのみを販売している状況です。日本では独立ライセンス契約のおかげで、タリーズブランドが生きていますが本家本元は既に存在していません。
スターバックスをはじめ、コーヒーは競合が多いため生き残り競争は熾烈です。
株式情報
本社は東京都渋谷区に位置しており、決算は4月末です。東証プライム上場企業として知名度は抜群です。株主優待と配当金がそれぞれ出ていますので紹介します。
株主優待
権利確定月:4月 年1回
保有数 | 株主優待 | 備考 |
---|---|---|
100株 | ¥1,500 | 自社商品 |
1,000株 | ¥3,000 |
区分は2つに分かれていますが、株主優待をメインで考えるのであれば100株一択です。
頂けるものは缶や紙パックの飲料水です。単価が安いため1,500円でもボリュームいっぱいです。3,000円の区分になると茶葉も頂けるようになり、一層豪華なラインナップとなっています。
毎年12本のドリンクが詰め合わせが頂け、ラインナップも例年とほとんど同じです。新製品のお試し等もなく変わり映えがありませんが、それだけ安定している製品を供給し続けているという意味も持ち合わせています。
こちらは2022年と2021年に頂いた株主優待品です。ご覧のとおりラインナップはほぼ変わらず、配置も似たような感じです。
また、保有数に応じた優待割引商品を購入できるパンフレットも同封されます。カテキン緑茶Wなどが30%割引で購入できるので、愛飲している製品があればより魅力的になります。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 | ¥3,241 | 2024年8月時点 |
100株 | ¥324,100 | |
株主優待 | ¥1,500 | |
配当金 | ¥4,400 | |
利回り | 1.82% |
利回りは約1.8%と低いですが、大手企業の飲料メーカーであれば妥当なラインかと思います。夏に冷たいドリンクが頂けるのも嬉しく、配当金もしっかりと出ています。
ただ、株価は下降トレンドに陥っており、一時期の最高値8,000円超の時を考えると半値以下に落ち込んでいます。業績が悪いわけではなく、売上高や利益もしっかりと確保できていますが、物価高騰の煽りが厳しい状況です。主力の緑茶自体は、世界的にも成長市場ですし、傘下のタリーズも売上が好調です。
投資金額は約30万円とハードルが若干高めですが、日本を代表する大企業で、4月優待としても貴重な銘柄ですので検討しても良いかと思います。