(株)KADOKAWA【9468】
ラノベ等を多く出版している印象が強い大手出版会社です。ニコニコ動画のドワンゴと統合し、利益も確保しだしました。
動画配信としてはYoutubeに全てを持っていかれてましたが、昔みたいに活気が戻る日が来るのでしょうか・・・。
どんな会社?
書籍や映画、アニメ、ゲーム等を展開しています。ビジネス書なども手掛けていますが、アニメーションに強みを持っており、新海誠の「君の名は」や「天気の子」などもKADOKAWAが出版しています。
ゲーム事業では、KADOKAWAの子会社である「フロムソフトウェア」が発売したELDEN RING(エルデンリング)が大ヒットしました。それ以外にも”SEKIRO”や”DARK SOULS”などの人気商品を展開しており、順風満帆です。
ライトノベル部門も非常に活気づき、アニメ化や映画化が続々と決まっている状況です。日本のアニメ文化の一翼を担っており、年間5,000タイトルにおよぶ新作を継続に発行しており、1日13作品以上が生み出されている計算です。その中でヒットするのは極々僅かなのでしょうが・・・。
ドワンゴの構造改革
アニメーションを得意とするKADOKAWAですが、Web事業の開拓を行うためにドワンゴと統合しました。相乗効果を期待した訳ですが、当時のドワンゴのニコニ動画は大赤字の状況でした。
ニコニコ動画で活動していた配信者がほとんどYouTubeに異動しています。広告収入の制度が違いすぎるのが要因のようです。そこで業績改善のためにKADOKAWAは外注費・通信費等にメスを入れ、Webサービス事業に係る営業利益は以下のとおりに推移しました。
2017年度:-26億円
2018年度:+28億円
2021年度:+20億円
構造改革により2018年度には営業利益を黒字に持ち直し、その後も黒字決算を続けていますので、その後も堅調な動きを見せており、現時点においても黒字を維持できています。ただ、飛躍的な成長はまだまだこれからの状況ですが、構造改革が功を制したことは数字にも如実に表れています。
株式情報
本社は東京都千代田区に位置しており、決算月は3月です。東証プライム上場で知名度は抜群の企業です。
株主優待は2023年からポイント制に変更されました。映画館で使用できるムビチケや、小説など、ラインナップは多岐にわたります。配当金も含め、それぞれご紹介いたします。
株主優待
権利確定月:3月 年1回
保有数 | 1年以上 | 3年以上 | 5年以上 | 7年以上 |
---|---|---|---|---|
100株 | 30 | 45 | ||
300株 | 30 | 45 | 60 | |
500株 | 30 | 45 | 60 | 80 |
権利区分は3つに分かれており、1年以上保有している方が対象となります。
以前まではカタログ品から1点を選択する仕様でしたが、2023年からポイント制に切り替わりポイント内で商品を選択する仕様に変わりました。
ラインナップも大幅に増加されているので、実質的に株主優待の拡充されています。絵本の数も増えていますし、500株保有者の最大ポイントであれば限定フィギア(2023年のみ)も選択肢に入ります。なお、フィギアに至っては人気商品のため、即品切れとなり、2024年はラインナップから外れました。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 | ¥3,000 | 2024年9月時点 |
100株 | ¥300,000 | |
株主優待 | ¥4,500 | |
配当金 | ¥3,000 | |
利回り | 2.50% |
2022年1月1日付で1:2の株式分割を実施し、株価が好調です。配当金の増配も実施されており、2019年の10円であったがの、2023年には30円と3倍まで増えています。
角川会長による東京五輪の贈賄事件では一時的な信用不安に陥りましたが現在は元に戻っています。数年前までは1,000円未満をずっとウロウロしていたのが懐かしく思います。
上述した通りドワンゴの業績も回復傾向にありますし、KADOKAWAの売上も順調に伸びています。更にゲーム事業では大ヒットした「ELDEN RING」も良い影響を与えています。株主優待・配当金の総利回りは低めになっていますが、長期的に応援したい銘柄です。