(株)雪国まいたけ【1375】
商号のとおり「まいたけ」を主力で販売している企業です。近年は成長が鈍化し事業計画を達成できていない状況です。
どんな会社?
新潟の雪国ならではの「雪国まいたけ」を栽培しています。主力はまいたけですが、エリンギやぶなしめじ等のキノコ類を取り扱っています。東日本はまいたけの消費量が多いのですが西日本では少ないことから、新規開拓を狙って西日本への事業展開を強化しています。
まいたけの売上が伸びる時期は秋頃で、寒くなってきた際にお鍋に入れたりと消費が急増します。そのため、温暖な年の場合は売上が低迷するという天候リスクも背負っています。昨年の秋は比較的温暖でしたので、中々消費してもらえなかったようです。
創業は1983年で東証2部に上場していましたが、最大手のホクトとの競争激化や生産者とトラブルが生じた上に、粉飾決算と悪い話ばかりが広がり2015年にベインキャピタルに買収されました。
株式情報
本社は新潟県南魚沼市に位置し、決算月は3月です。事業の立て直し図り、2017年設立と心機一転し2020年に再上場を果たした企業です。株主優待はきのこの詰め合わせが頂け、配当性向も30%と魅力的な内容となっています。
株主優待
権利確定月:3月 年1回
保有数 | 株主優待 |
---|---|
100株 | ¥3,000 |
300株 | ¥5,000 |
1,000株 | ¥7,000 |
2022年までは100株のみで生きのこ、もしくは健康食品の選択制でしたが、1,000株まで区分が拡大しました。ただし6ヶ月の継続保有が必要なのでご注意ください。
きのこを頂くためには、郵送される申込書のハガキを返送する必要があります。2023年からは健康食品などの選択制は廃止され、きのこ一択に切り替わりました。300株以上の保有者は自動的に健康食品が贈呈されるようになりますが、あまり魅力は感じないんですよね・・・。
初めて届いた時は、段ボールの大きさに驚きました。贈答品クラスのまいたけ「極」がとても大きく、配送コストが心配になります。
ぶなしめじ
そこまで高い商品ではありませんが、雪国まいたけの商品はあまりスーパーで見かけないので、こういった機会に頂けるのは嬉しいです。
えりんぎ
えりんぎも非常に立派でパッケージからして豪華です。中食や外食業者への卸がメインであることから、一般消費者が見かけるのはお高めのスーパーぐらいですね。
申し分のない大きさなので、薄くスライスし、焼いてお醤油を垂らしたり、鍋やスープに入れても最高の逸品でした。
舞茸・えりんぎ ごはんの素
ごはんの素は見かけたことがなく、知らない製品が楽しめるのは株主優待ならではですね。2合炊き用で、きのこもたくさん入っおりて非常にお手軽かつボリューミーでした。
雪国まいたけ「極(きわみ)」
看板商品の雪国まいたけ「極(きわみ)」で、立派な梱包箱に入った贈答品です。インパクトがとても強いので、SNSでも話題になる程の人気商品です。
中身を見てみると、今まで見たことがない大きさのまいたけが鎮座していました。約3ヶ月かけて栽培されているようで、手間暇がかかったこだわりの製品です。
1株が丸々入っているので、クキの部分も極太で食べ応え抜群です。ただ、この量を食べきるのは難しいことから、公式でも冷凍保存の案内を出しています。小分けにしてジップロック等で冷凍し、食べるときは解凍せずにそのまま調理するのが美味しく食べられる秘訣です。
利回り
項目 | 金額 | 備考 |
---|---|---|
1株 | ¥998 | 2024月7月時点 |
100株 | ¥99,800 | |
株主優待 | ¥3,000 | |
配当金 | ¥1,200 | |
利回り | 4.21% |
上場当初の株価は2,100円をつけていましたが、株価がはその後下降トレンドに陥り最安値は800円台まで落ち込みました。更に世界情勢の物価高が追い打ちをかけ、当初は1株42円と高かった配当も1株12円まで落ち込んでいます。株主優待は継続しているので、総利回りは約4.2%と少し高めに位置しています。
原料高の価格転嫁をどこまで出来るかにかかっていますが、2023年は利益が圧縮され、当期純利益の予想は大幅に減少しています。配当性向は30%の方針を打ち出していますが、肝心の原資がなければ低利回りのままですので、利益の確保を最優先にしてもらいたいものです。
株価自体は下降トレンドに再び入りそうな勢いですが、1,000円前後のレンジ幅で動いています。上場時の2,000円台を突破する日が来るのか難しいところですが、業績等を注視しながら投資判断をしていく必要があります。